学習院大学 東洋文化研究所The Research Institute for Oriental Cultures

研究プロジェクト

一般研究プロジェクト

戦後における日韓政治文化摩擦の比較研究(1988-1989年度)

 

構成員
代表研究員 田中靖政
研究員 田中伸英 酒井三四郎
客員研究員 越田稜 森田芳夫 朴承圭 中尾美智子
(1)研究の目的・意義

本プロジェクトは、1945年以降の日本および韓国の政治文化に焦点を当て、両国間に存在する政治文化の摩擦の性格を質的、量的に分析、考察しようとする試みである。この種の比較研究は、現在まで殆どなされたことがなく、文化摩擦研究の方法論的見地からもまた新たに得られるであろう知見の点からも、充分に学術的価値があるものと期待される。他方、この研究の成果は、日本および韓国において日韓両国間の政治・経済関係に係わりを持つ実務家に対しても、有用な基礎資料を提供することになろう。

(2)研究内容・方法

本研究においては、次の2つのケース・スタディーを平行して実施する。
(イ)戦後日韓政治文化摩擦分析のための『朝日新聞』と『東亜日報』の内容分析―日韓両国の代表的新聞紙を標本にとり、毎年「8月15日」の紙面の内容分析を行うことによって「8月15日」の日本および韓国の国民に対する「意味」を時系列的に分析する。
(ロ)戦後日韓政治文化の交流および摩擦に係わった歴史的「証人」の面接調査―1945年以来1980年代に至るまで、日韓の政治的・経済的関係に直接係わりを持った行政官、政治家、経済人、およびそうした関係を研究した学者を講師に招き、日韓政治文化交流もしくは文化摩擦のかくれたエピソード、問題点等も明確化する。

(3)研究の成果

田中靖政・森田芳夫・越田稜・田中伸英・平野浩『戦後における日韓政治文化摩擦の比較研究(調査研究報告No.34)』(学習院大学東洋文化研究所、1992年9月)

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