学習院大学 東洋文化研究所The Research Institute for Oriental Cultures

研究プロジェクト

一般研究プロジェクト

旧植民地―台湾、朝鮮および満州における教育の諸相(1994-1995年度)

 

構成員
代表研究員 佐藤喜久雄
研究員 川口幸宏 諏訪哲郎 斉藤利彦 桜井啓子
客員研究員 石川啓二 石渡延男 蔭山雅博 越田稜
(1)研究の目的・意義

本研究の目的は、旧植民地―台湾、朝鮮および満州における統治政策の一環としての教育の諸相を解明することである。
日本最初の植民地となった台湾の場合、初期の教育は模索と試行錯誤の連続であったが、同化主義政策によって貫かれていた。学校は「常用国語」の垂範機関であると同時に日本語普及の担い手であり、やがて軍国主義の高揚にともなって「皇民化」の赤子をつくる場ともなっていった。
こうした実験的植民地教育政策が、朝鮮の場合に、また事情の異なる満州の場合に、どのように継承され、各地住人の民族主義との葛藤のなかで、どのような影響をもたらすに至ったのか、これは今日までも尾を引く問題である。初等教育から高等教育までの教育の諸相を比較検討し、植民地教育政策を解明することは、現時点においてきわめて重要な意義があると考えられる。

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