専攻紹介



専攻の目的
専攻開設式(2008年4月)
カリキュラムの考え方
専攻案内リーフレット〔PDF〕
授業科目一覧と時間割
GCAS Report(専攻研究年報)
大学院生の研究テーマおよび修了後の進路
厚生労働省教育訓練給付金の受給について


専攻の目的

 アーカイブズ学専攻は、アーカイブズ学の研究ならびにアーカイブズに関する専門職(アーキビスト)の養成を目的とする、わが国初の本格的な大学院専攻課程として設置されます。

 アーカイブズ学は、過去の古文書から現代の電子情報に至るまで、人間が社会的・経済的・文化的活動の手段ならびに結果として生み出してきた、また現在も生み出し続けている様々な文書・記録等の情報を、さらなる創造的活動の資源として有効に活用することを目的とする情報資源学の一分野でもあります。行政や企業等の組織体が自らの記録を情報資源として保存・活用するためのシステムがアーカイブズ・システムであり、それを担う専門職がアーキビストです。近代的なアーカイブズ・システムは欧米では18世紀以来の伝統を持つが、地球的規模で情報化が急速に進んでいる現代社会においては、民主的な情報社会を支える基盤システムとして、ほとんどの国や地域に浸透しています。またアーキビストは今や単なる古文書の管理人ではなく、現代的アーカイブズ・システムの構築と発展を担う高度情報専門職として世界各国で広く認知されています。

  日本は、長い歴史と高度情報技術を誇っているにも拘わらず、アーカイブズ・システムの整備とアーキビストの養成は諸外国に比べて極めて遅れています。今後、国や地方自治体などの行政機関から一般民間企業に至るまで、あらゆる組織体は自ら有する情報資源を有効に活用するとともに、これを広く一般に公開して社会への説明責任を果たすためにも、アーカイブズ・システムの整備とアーキビストの配置が強く求められているのです。 

  以上のような状況に鑑み、本専攻では、アーカイブズ活動の学問的基盤として欧米のみならず中国や韓国などアジア諸国でも発展の著しいアーカイブズ学(archival science)の研究に本格的に取り組み、わが国独自のアーカイブズ学の構築をめざすとともに、“世界に目を、地域に足を”を合い言葉に、広い国際的視野と高い学術能力を持ち、かつ地域や組織の現実課題に正面から取り組む意欲と力量を兼ね備えた専門職としてのアーキビストを育成しようとするものであります。

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