学習院大学 法学部 | 法学科|政治学科

巣立つ卒業生からのメッセージMessages from Graduates

2016年3月 法学部政治学科卒業

厚生労働省
労働基準監督官
(2021年6月時点)

「法律や政治を学ぶということは世の中の仕組みを知るということ、世の中の仕組みを知るという事は、自らの人生を豊かにするために必要なこと」

 これは、私が労働基準監督官として働く中で日々感じていることです。

 私は、平成28年、学習院大学法学部政治学科を修了した後、厚生労働省に入庁、現在は、労働基準監督官として働いております。

 私が、労働基準監督官を目指したきっかけは、在学中、大学の学費等を工面するため、様々なアルバイトを経験する中で、働く人々の助けになる仕事に就きたいと強く感じたからです。

 現在、日本の労働人口は、6657万人(「総務省統計局、2021年5月28日発表」参照)です。つまり、日本で暮らす人口の約半数が、何かしらの職に就き、世の中のために日々働いております。同時に、その働いている人の分だけ、労働問題が存在します。

 特に、近年では、2019年から世界的に猛威をふるう新型コロナウイルスの影響で、様々な企業が経営不振に陥り、それに伴う不当解雇や雇止め、労働条件の不利益変更等が生じ、多くの労働相談が寄せられております。

 私たちは、そのような問題に対し、働く方々の声に寄り添い、法律上の助言や会社に対する指導を行っております。時には、司法警察員として強制捜査等の司法処分を行う場合もあり、この仕事に対する責任を感じ、日々、自己研鑽に励み業務にあたっております。

 在学中は、恩師である橋本陽子教授のもと、労働法に関する様々な知識を学ぶことが出来ました。政治学科の生徒でありながら、労働法ゼミに快く参加させてくださった橋本教授に心より感謝しております。

 これから、大学に進学される学生の皆さん、そして、保護者の皆様、学習院大学は自然豊かなキャンパスを有し、そこで学ぶ学生はのびのびと勉学に励むことができます。何より、学習院大学で教鞭を執られる先生方は、いつでも生徒に寄り添い、親身になって、学ぶ喜びを教えてくれるはずです。

 コロナ渦の今、苦しい事、辛い事がたくさんあると思います。しかし、大変な時期だからこそ、自分でこれと決めた道を突き進めるよう、学習院大学のキャンパスで学ぶことを強くお勧めします。