役職等はインタビュー当時のものです
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セコム株式会社 取締役最高顧問飯田 亮
母なるものに対する純粋な気持ちを大切にしたい
学習院大学政経学部経済学科卒業(昭和31(1956)年)
セコム株式会社 取締役最高顧問飯田 亮
学習院の国際化は、波多野前院長がいち早く提唱されてきたとおり、教育改革における重要課題のひとつです。そもそも学習院は国際化にふさわしい学校といえます。その成り立ちや歴史、教育方針、今後の進むべき方向性などからしても、日本のどの学校よりも、諸外国に説明しやすく理解されやすい、広く海外にアピールできる特長と優位性が備わっているものと私は考えます。
国際化を推進するには、語学力は当然として、人間をつくる、すなわち人として基礎的な考え方を仕込んでいくような教育が必要です。そうした素養はディスカッションで培われます。講義を聴いてノートを取るだけの授業形態は見直すべきでしょう。国際化という教育改革にあっては、学校を運営する側も汗をかかなければいけないし、卒業生をはじめとする学習院を愛する皆さんの持続的な支援もまた欠かせません。
私が創設したアメリカンフットボール部は、平成25(2013)年に創部60周年を迎え、その節目を前にした平成24(2012)年、一部昇格を果たしました。このことは、スポーツ推薦枠のない学習院が、激しい団体競技において、品格あるおおらかさと同時に、タフであることも示せた点で大きな意味があると思っています。創部当時、部員が二人しかいないときもあり、何度やめようと思ったか知れません。部を創ってよかった、やめずに続けてよかった。後の事業においても続けることの価値を教えてくれたのが部活でした。そしてよくぞ半世紀以上もつないでくれたと感慨もひとしおです。学習院での思い出は尽きません。今でも門をくぐると、なんとなく胸がジーンと熱くなります。わが母校を、学生時代の友を敬愛する。学習院が好きだという理屈を超えた気持ちの結束こそ、連綿と続く校風なのではないでしょうか。その絆は寄付という無償の行為によって、さらに深まります。
- 本記事は、平成24(2012)年2月に行われたインタビューを掲載しています。
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日本郵政株式会社 取締役兼代表執行役社長長門 正貢
何がなんでも、やらなければいけない。グローバル化の未来を、超えていくために。
学習院高等科卒業(昭和42(1967)年)
日本郵政株式会社 取締役兼代表執行役社長長門 正貢
経済を実地に勉強したいと考えて銀行に入行。 昭和47(1972)年当時、すでに国際化の時代と声高に叫ばれ、銀行の留学制度の試験に気迫で通り、アメリカへ。以降、私の海外勤務歴が始まりました。グローバル化の重要性はさらに加速度を増しています。海外とのエクスポージャー(exposure)なしにこれからの日本の将来はないでしょう。 当然、国際社会科学部の新設は大賛成。ここで学ぶ人材にまず言いたいことは「言葉を磨け」です。手段として英語ができないとスタートラインにも立てません。ネイティブにはどうしたって勝てないですから訛りがあってもいい。達意の英語を雄弁に駆使できるまで徹底的に身につけて欲しいと思います。
そのためにも、この新学部の教育成果が完遂できるよう、我々卒業生をはじめ、学習院を愛する同志が惜しみない支援を忘れてはなりません。こと寄付に関しては、留学先だった大学院からは依頼が毎学期ごとにやってきます。寄付文化がまるで違うと言われてしまえばそれまでですが、もうひとつの母校である一橋大学も募金には熱心です。緑豊かな目白キャンパスで学び鍛えられ、錚々たる生涯の友と出会い、享受した様々な恩恵を思い返すたびに、後輩たちを応援したいという強い気持ちがあらためて湧きあがってきます。学習院の卒業生たちが次々と世界の舞台に出て行き大いに活躍してくれることを、心から願わずにはいられません。
- 本記事は、平成27(2015)年2月に行われたインタビューを掲載しています。
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学習院桜友会海外支部・ロンドン桜友会会長中島 重喜
国境を超えて遠く離れても、学習院を愛する気持ちはずっと変わりません。
学習院大学経済学部経済学科卒業(昭和47(1972)年)
学習院桜友会海外支部・ロンドン桜友会会長中島 重喜
「ー人でも多く、世界に通用する人材を育てる。 後輩のために、私にも何かできることがあれば。」
マイペースな私は、暗記する勉強に馴染めず、学生時代はゼミも取らぬまま、成績はオール可を狙った省エネ低空飛行作戦を実行。それでも英語は基礎からきちんと学んでいましたので、成績は優でした。他にも優と良がいくつかあった気がします(笑)。英語研究部の小屋みたいな部室がくつろぎの場で、放課後、よくギターを弾いていましたね。西門や正門、そして豊かな目自の緑が懐かしく、時を経てキャンパスに立つと胸にグッと迫るものがあります。平成28(2016)年には新学部が開設されるそうですが、学習院がますます充実し、優秀な学生が日本と世界のために多く輩出されることを期待します。とくに英語圏、アングロサクソンの社会で活躍するうえで知らなければいけない文化や規範、さらには英会話ではない「ビジネスで通用する英語」を教えてほしいですね。そのためにお役に立てることがあれば、支援やアドバイスなど、できる限りの協力を惜しみません。
「今、こうして海外で仕事が続けられるのは、学習院事業というパスポートがあったおかげ。」
香港への転勤からスタートし、さまざまな出会いと経験を積み重ね、38年間、海外で仕事を続けられた。そもそものきっかけは、学習院大学経済学部卒業という一枚の証書(資格)があってのこと。その意味では学習院に大変感謝しています。在学中は裕福でなく、学校への寄付も叶わず、申し訳ないなあ、いずれ返さなければ…とずっと思っていました。学習院サポーターズ倶楽部に入会し、寄付もさせていただきました。また、卒業生が母校に寄付を行っている欧米の習慣に倣い、私もいずれお迎えが来た時に、少しですが資産の一部を学習院へ寄付するよう、遺言も作ってあります。
ロンドン桜友会には15年前に入会し、帰国する先任者の指名を受け、10年前から会長を務めています。年一回の会合で参加者と楽しい時聞を共に過ごしますが、皆さん、慎み深く、あえて口には出さないものの、学習院への変わらぬ愛情や想いがひしひしと伝わり、いつもうれしく思っています。
- 本記事は、平成26(2014)年11月に行われたインタビューを掲載しています。
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