教員紹介

工藤 晶人 教授
KUDO, Akihito
西洋近代史

■略歴

1996年 東京大学文学部西洋史学専修課程卒業
1998年 東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了
2000年 プロヴァンス大学アフリカ・アラブ・トルコ世界研究科DEA課程修了
2004年 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。

日本学術振興会特別研究員、大阪大学大学院特任研究員、学習院女子大学専任講師、同准教授を経て
2020年 学習院大学文学部史学科教授

■研究テーマ・分野

西洋近代史を担当しますが、主に勉強してきたのはヨーロッパの外の地域のことです。ここ数年は、地中海史とグローバル・ヒストリーの関わりについても考えています。
学位論文の主題は、仏領とされていた時代のアルジェリアでした。入植者社会の構造、土地制度をめぐる思想と法制、都市と農村の空間、地方行政からみた先住者と入植者の関係など、いろいろなテーマをあつかいました。現在はそうした考察から派生したテーマとして、近世から近代にかけて地中海周辺で活動した通訳者、旅行者らに着目して、人々の交流を長い時間のなかでとらえなおす作業を進めています。
研究の手法については社会史、移民史、都市史、法制史、植民地史といった分野を横断し、隣接する人文社会科学から多くを学んできました。これからも地域、時代、分野の壁にとらわれず勉強を続けていきたいと考えています。

■主要業績

【著書】
2013年 『地中海帝国の片影─植民地期アルジェリアの19世紀』東京大学出版会
 
【共著】
2018年 "Privateers in the Early-Modern Mediterranean: Violence, Diplomacy and Commerce in the Maghrib, c. 1600-1830," in: Atsushi OTA ed., In the Name of the Battle Against Piracy: Ideas and Practices in State Monopoly of Maritime Violence in Europe and Asia in the Period of Transition, Leiden: Brill(A. Otaと共著)
2017年 「地中海史の見取り図」羽田正編『グローバル・ヒストリーの可能性』山川出版社
2016年 「大陸の果ての葡萄酒─アルジェリアと南アフリカ」石川博樹・小松かおり・藤本武編『食と農のアフリカ史―現代の基層に迫る』

ほか、https://researchmap.jp/a.kudo/  を参照。

 

 


 

■私のゼミ(学部)で学ぼうとする皆さんへ

 歴史とは他者との出会いであると述べた人がいます。他者とのあいだで違いを感じることはもちろんありますが、一方で、思わぬ共通点を発見することも少なくありません。そうした驚きを学生のみなさんと分かち合い、ともに学んでいくことを楽しみにしています。講義と演習では対象を西ヨーロッパに限定せず、中東、アフリカなどの地域もとりあげる予定です。
一つの国の歴史は、その国の中だけで閉じているわけではありません。複数の国・地域の歴史はたがいに重なりあい、連動しているのが当然なのですが、その当然のことが忘れられがちなのもまた事実です。つながりに着目することで、調和と軋轢の両面を発見することになるでしょう。謙虚に過去とむきあうために、まずは身の回りの出来事のなかに痕跡をさがしてみましょう。そしてたくさんの本や論文と格闘し、先人の思考を学んでください。外国語を学習することも大切です。


■私のゼミ(大学院)で学ぼうとする皆さんへ

 大学院で歴史を学ぶためには、専門的な外国語を読めるようになるまでにかなりの時間を割く必要があります。一つの研究分野を把握するためには相応の読書が必要となりますし、歴史は総合の学ですから、隣接する人文社会科学の動向について無知であることもできません。そのうえで、史資料からそれぞれの時代に固有の意味を読み解いていく作業に長い時間を捧げることになります。日本の大学院で外国史を学ぶというのは孤独な挑戦といってもよいかもしれません。そんな挑戦に乗り出そうとする人と共に学び、見守る教員でありたいと思っています。

 

Key words:History of French Empire, Modern Middle Eastern and African History, Mediterranean History, Global History



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