講演者Dr. GVC Naiduは、インドの社会科学研究ではトップに当たるジャハルラル・ネルー大学教授であり、インドと日本、東南アジア関係の研究ではインドの権威であるといっても過言ではない。
著書も”India-Japan Relations :Partnership for Peace and Security in Asia”, “Indian Navy and SoutheastAsia”等多数にのぼる。
このような専門の状況から講演は今日の日印関係について行われた。
その内容は、戦後の日印関係は良好だが深い関係ではなかったが、2000年の森首相の訪印を契機に劇的に改善し始め、小泉首相、安部首相と麻生外相の訪印等では特に安全保障上の関係の強化が図られ、それに沿う形で経済関係の強化も進んでいった。
このような関係強化の背景は、台頭する中国のパワーに対してバランスをとろうとする意図があり、日米印三国戦略会議等が進められている。
日印関係は双方にとって利益になる大きな潜在性を保有しており、これは歴史的なチャンスであるといえる、というものである。
その後の質疑応答では安全保障だけでなく女性問題等も語られ有意義な会となった。