下村健一氏は、民法キャスター、フリー・ジャーナリストを経て、管政権の時に内閣事務官(内閣広報室)に就任した。
退任後は、いくつかの大学で教鞭を取りつつ、メディアの世界で精力的に活動している。
研究会のテーマは、主に、政府と市民とのコミュニケーションについてであった。
下村氏が管政権、野田政権の時に政府の広報に携わっていた経験をもとに、当時感じた問題点や、これからの政府広報の在り方などを話していただいた。
特に、東日本大地震発生後に、省庁の垣根を超えて重要な情報を発信することが出来たこと、また、原発再稼働の是非や原発依存度について、市民の意見をどのようなかたちで政策に反映させるかについての課題を、重点的に説明していた。
普段、目にすることのない政権中枢の実情を垣間見ることができたことは、私にとって大変有益であった。今後の研究に活かしていきたいと考えている。