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共同研究プロジェクト

安部 清哉 教授プロジェクト

『危機言語・サオ語(台湾中部)の音声記録と記述的研究』

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1. 目的・内容・期待される効果など

 サオ語(台湾中部・オーストロネシア語族)はいわゆる「消滅の危機に瀕する言語」である。自由な通常会話が可能な年齢層は60歳以上であるが、高齢化しており、文法情報の調査可能な話者は10人にも満たない。調査する政府公認話者K氏は片言の日本語が出来、平仮名・カタカナが使用できる。我々はK氏が自ら日本語で記載した「サオ語語彙集」(ノート2冊、5千語)の1冊目を2007年に刊行する。これはサオ語話者自身が単独で記録した世界で最初で最大の、しかも日本語カナによる「サオ語辞典」である。本緊急調査の最大の主目的は、この83歳のK氏と、67歳のT氏のサオ語の文法・語彙のすべてを、デジタル画像・音声で可能な限り記録保存して公開し、その文法と形態法をすることにある(将来的にはDVDやネット上に英語で)。両氏の年齢と体調から言って、記録は緊急を要すると考える。

2. 研究スタッフ

【プロジェクト代表】
・安部 清哉:学習院大学文学部教授(日本語日本文学科)

・長嶋 善郎:学習院大学文学部教授(日本語日本文学科)
・新居田純野:大葉大学(台湾)助理教授

3. 活動報告

2007年度:研究資料編集事業、海外調査、研究会を中心に行った。2度の海外調査では、これまで調査に応じていただけなかった多くの話者にも調査を協力していただき、貴重な「談話」記録を録画することが可能となった。
(詳細は『人文科学研究所報』2007年度版に掲載されています。)

4. 今後の活動予定

人文科学研究所での、本プロジェクトは2009年3月31日をもって終了致しました。
ご協力くださった皆様に厚く御礼申し上げます。

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