共同研究プロジェクト
竹綱 誠一郎 教授プロジェクト
『運帰属に関する教育心理学的研究』
一覧へ戻る1. 目的・内容・期待される効果など
Weiner,B.の原因帰属理論によれば、運は外的で変動的な帰属要因であり、努力は外的で安定的な帰属要因であると考えられている。 すなわち、運帰属因と努力帰属因は、安定-変動次元において対極にあり、両者には負の相関関係があると想定されている。しかしながら、学校場面をはじめ、 様々な状況において、努力と運が正の相関関係を持つ蓋然性(probability)がある。本研究の目的は、運帰属因を中核として、Weinerの原因帰属理論を再検討 することである。質問紙法、面接法および実験法により、多面的にデータを収集する予定である。質問紙調査では、過去に経験した出来事における4つの帰属要因 (運帰属因、努力帰属因、能力帰属因および課題の困難さ因)の関連を検討する。さらに、質問紙調査によって得られた知見を、実験室実験においても検証する予定である。 また、運帰属因に関する発達の観点から、運概念が幼児期のいつ頃から出現し始めるのかを調査し、運概念の発達について教育心理学的に検討する。
2. 研究スタッフ
- 【研究代表者】
- ・竹綱 誠一郎:学習院大学 文学部教授(心理学科)
- 【所員】
- ・山本 政人 :学習院大学 文学部教授(心理学科)
- 【客員所員】
- ・鎌原 雅彦 :聖学院大学教授
・土井 孝典 :駿河台大学助手
・吉田美登利 :学習院大学非常勤講師※2014年度より - 【リサーチ・アシスタント】
- ・小菅 清香 :学習院大学大学院 人文科学研究科 心理学専攻 博士後期課程※2014年度より
・鈴木 遼子 :学習院大学大学院 人文科学研究科 心理学専攻 博士後期課程※2014年度より
・川角 公乃 :学習院大学大学院 人文科学研究科 心理学専攻 博士後期課程※2013年度まで
・篠原 由花 :学習院大学大学院 人文科学研究科 心理学専攻 博士後期課程※2013年度まで
・竹國 沙妃子 :学習院大学大学院 人文科学研究科 心理学専攻 博士後期課程※2013年度まで
・平井 花 :学習院大学大学院 人文科学研究科 心理学専攻 博士後期課程※2013年度まで - 【研究補助者】
- ・小菅 清香 :学習院大学大学院 人文科学研究科 心理学専攻 博士前期課程※2013年度まで
・黒住 嶺 :学習院大学大学院 人文科学研究科 心理学専攻 博士前期課程※2014年度より
・稲葉 凌太郎 :学習院大学大学院 人文科学研究科 臨床心理学専攻 博士前期課程※2014年度より
活動年度:2012年度~2014年度
2012年度:計5回の例会、研究テーマごとの検討会、資料調査、学会での資料収集を行った。(詳細は「学習院大学人文科学研究所報2012年度版」に掲載されています)
2013年度:計3回の例会、学会発表、国内および海外での資料収集を行った。(詳細は「学習院大学人文科学研究所報2013年度版」に掲載されています)
2014年度:前年度までに実施した実験データを発信することを主目的に活動を行った。1回の例会(全スタッフ参加)および各課題の関係スタッフによる打ち合わせ約10回を実施した。前年度に実施した実験結果を2つの学会で発表した。(詳細は「学習院大学人文科学研究所報2014年度版」に掲載されています)
4. 今後の活動予定
人文科学研究所での、本プロジェクトは終了いたしました。ご協力くださった皆様にあつく御礼申し上げます。