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共同研究プロジェクト

中野 隆生 教授プロジェクト

「現代都市にかんする比較史的研究─欧米諸国を中心に─」

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1. 目的・内容・期待される効果など

 欧米先進諸国の中核都市は19・20世紀転換期以降、空間的に膨張し、現代都市的な様相をおびるようになった。本研究は、こうした現代都市の空間編成を都市インフラや生活関連施設に着目して全市的規模で明らかにし、英、仏、独、米、そして日本のあいだでの偏差を意識しながら、都市の内的矛盾、住民世界のあり様に迫ろうとする。その延長線上で現代の都市、社会、国家を問い直していくが、そのためには国際性、学際性を追求しなければならない。それゆえ、共同研究は必要にして不可欠である。
年3~4回のペースで研究会を実施し、英、仏、独、米の現代都市史研究における現状と課題の把握、最近の関連研究書をめぐる論評などを試みて、本研究の視座と方法を練り上げ、本研究メンバー間での共通認識の形成をはかる。そうした視座と方法を生かしてメンバーは各自、国内外において、個別実証研究を推進する。これらに関連して、現代都市史研究の現状認識や方法的深化を目指して、欧米からの専門家招聘の実現をはかる。

2. 研究スタッフ

【研究代表者】
・中野 隆生 :学習院大学 文学部教授(史学科)
【所員】
・島田   誠 :学習院大学 文学部教授(史学科)
・亀長 洋子 :学習院大学 文学部教授(史学科)
【客員所員】
・椿   建也 :中京大学教授
・北村 昌史 :大阪市立大学教授
・本内 直樹 :中部大学准教授
・松本   裕  :大阪産業大学准教授
・永山 のどか :青山学院大学准教授
・羽貝 正美 :東京経済大学教授 ※2015年度のみ
・宮田伊知郎 :埼玉大学准教授
・岡田 友和 :大阪大学講師
・白川 耕一 :國學院大学兼任講師 ※2017年度より
・平野奈津恵 :日本女子大学研究員 ※2017年度より
【リサーチ・アシスタント】
・神野 峻至 :学習院大学大学院 人文科学研究科 史学専攻 博士後期課程 ※2016年度まで
・渡辺 基郎 :学習院大学大学院 人文科学研究科 史学専攻 博士後期課程 ※2016年度まで
【研究補助者】
・神野 峻至 :学習院大学大学院 人文科学研究科 史学専攻 博士後期課程 ※2017年度より
・長島  澪 :東京大学大学院 人文社会系研究科 欧米系文化研究専攻 西洋史学専門分野 博士前期課程 ※2017年度より
・前河 涼介 :学習院大学大学院 人文科学研究科 史学専攻 博士前期課程 ※2017年度より

活動年度:2015年度~29年度

2015年度:数年来の共同研究や、それをベースとした論集、中野隆生編『二十世紀の都市と住宅 ヨーロッパと日本』(山川出版社、2015年刊)における成果を研究スタッフ間で共有し、現代都市史の視座と方法を深化させる努力を重ねた。一方で、新たな展開が可能となるような研究会活動(計3回)や研究交流を、比較史的な観点を踏まえつつ、積極的に推し進めた。鼎談として、アニー・フルコー氏、成田龍一氏、中野隆生による「都市認識の現在─日本とフランスにおける最近の現代都市史研究をめぐって─」(2015年11月1日(日)、於日仏会館ホール、日仏歴史学会・公益法人日仏会館・日仏会館フランス事務所共催、協力:本学人文科学研究所)が行われた。(以上の活動の詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2015年度版に掲載されています)

2016年度:本研究スタッフのほとんどが関与して2015(2015)年に刊行した論集『二十世紀の都市と住宅 ヨーロッパと日本』(中野隆生編、山川出版社)の成果を踏まえてさらなる展開の方向性を求め、研究交流を推進することに特段の狙いをおいて第1回~第3回研究会を組織した。各研究会は、自らが専門とする国に即して現代都市史研究の経緯と現状を整理する本研究スタッフによる第1報告、および日本ないしアメリカを専門にするゲストスピーカーの第2報告で構成した。(以上の活動の詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2016年度版に掲載されています)

2017年度:研究会3回を実施した。第2回、3回研究会ではプロジェクト最終年であることを勘案し、研究スタッフにおける最新の問題関心をもとに今後の現代都市史研究の方向性を見つめるべく、客員所員による研究報告を中心に開催した。(以上の活動の詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2016年度版に掲載されています)

4. 今後の活動予定

人文科学研究所での、本プロジェクトは終了いたしました。ご協力くださった皆様にあつく御礼申し上げます。

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