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共同研究プロジェクト

竹綱 誠一郎 教授プロジェクト

『運要因から原因帰属理論を再考する』
[Prof.Seiichiro Taketsuna]

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1. 目的・内容・期待される効果など

 Weiner, B. et al.(1971)の提唱した原因帰属理論では、努力帰属と能力帰属に関する議論が活発になされてきた反面、運帰属についての吟味はあまりなされてこなかった。その理由として、(1)ほかの帰属因で説明できない部分や誤差(結果のばらつき、測定誤差など)部分を運帰属が担っていたこと、(2)運という概念の取り扱いが難しいことなどが考えられる。本研究では運帰属に着目し、Weinerらの原因帰属理論を再考することが目的である。そのために、実験、教室場面における質問紙調査および面接によってデータを収集する予定である。これらのアプローチを採るためには、それぞれの方法に精通した研究者の協力が必要である。そこで、教育心理学・社会心理学・動機づけの研究者だけでなく、臨床心理学やキャリア心理学を専攻する研究者にも研究スタッフとして参加していただいた。2018年度は、これまでの実験室実験から得た知見と問題点に基づいて、運帰属の役割をさらに明らかにするための実験を実施する予定である。2018年度の成果は共同研究の目的を果たすと同時に、翌年度以降の調査および面接への示唆も提供してくれるはずである。

2. 研究スタッフ

【研究代表者】
・竹綱誠一郎 :学習院大学文学部教授(心理学科)
【所員】
・宮盛 邦友 :学習院大学文学部准教授(教育学科) ※2019年度より
【客員所員】
・鎌原 雅彦 :聖学院大学教授
・浅見 弘志 :元(株)イーグル・ITソリューション部グループマネージャー ※2019年度より
・三好 弘人 :玉野総合医療専門学校非常勤講師
・川角 公乃 :横浜市立みなと総合高校非常勤講師 ※2019年度より
・小方 涼子 :学習院大学非常勤講師
・地井 和也 :茨城大学大学院教育学研究科講師
・平井  花 :学習院大学非常勤講師
・依田 尚也 :学習院大学学生相談室
・鈴木香里武 :日本ペット&アニマル専門学校非常勤講師 ※2019年度より
【研究補助者】
・秋山 史子 :学習院大学大学院人文科学研究科 心理学専攻博士後期課程
・野村 梨世 :東京大学大学院教育学研究科 博士前期課程 ※2019年度より

3. 活動報告 [活動年度:2018年度~2020年度]

2018年度:5回の研究会を実施した。また、内外で開催された2つの学会と1つの学会研究会に一人ずつが参加し、情報交換および資料収集を行った。(以上の活動の詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2018年度版に掲載されています)

4. 今後の活動予定

人文科学研究所での、本プロジェクトは終了いたしました。ご協力くださった皆様にあつく御礼申し上げます。

5. 研究成果

スタッフによる論文公刊
竹綱誠一郎・稲葉凌太郎・黒住嶺(2019)力なき者は一発勝負に賭けるべきか?、『人文』17号

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