共同研究プロジェクト
林 公輔 准教授プロジェクト
「集団の”雰囲気”はどのように醸成されるのか─コンステレーションという視点から─」
一覧へ戻る1. 目的・内容・期待される効果など
研究の意義・目的:
集団、特に精神科病棟に生じやすい”雰囲気”について、ユング心理学におけるコンステレーションの視点から考察することを第一の目的とする。
精神科病院では、同時期に複数の入院患者が落ち着かなくなったり、自傷行為が連鎖するなど、病棟全体が”ある雰囲気”に包まれることがある。しかしこの現象に関する研究はこれまでにない。集団におけるこの”雰囲気”の成り立ちや種類について明らかにしたい。また、個人におけるコンステレーションと集団で生じるそれとを比較検討することが第二の目的である。コンステレーションとは元来、あるコンプレックスがある時期に特に個人の中で強まる現象である。
共同研究の必要性:
病院臨床への応用を見据えているため、医療関係者との連携が必須である。当年度は病院臨床に応用するための準備段階としての位置づけであり、大学院生をメンバーとした集団精神療法グループを研究対象とし、そこに生じる”雰囲気”の観察及び評価を行う。したがって大学院生の協力も必要である。
期待される成果:
大学院生から構成される集団において生じるコンステレーションの成り立ちと、その種類が明らかになる。
2. 研究スタッフ
- 【研究代表者】
- ・林 公輔 :学習院大学文学部准教授(心理学科/臨床心理学)
- 【所員】
- ・川嵜 克哲 :学習院大学文学部教授(心理学科/臨床心理学)
- ・北山 純 :学習院大学文学部教授(心理学科/臨床心理学)
- 【客員所員】
- ・金井 希斗 :特定医療法人群馬会群馬病院医師
- ・小川 悠介 :特定医療法人群馬会群馬病院医師
- (2021年度)
- ・外山みどり :学習院大学名誉教授
- ・小菅 清香 :半蔵門のびすここどもクリニック心理スタッフ
- 【研究補助者】
- (2020、21年度)
- ・丸山 啓子 :学習院大学大学院人文科学研究科臨床心理学専攻博士後期課程3年(2020年度は、リサーチ・アシスタント(RA))
- (2019、2020年度)
- ・中野 稚子 :学習院大学大学院人文科学研究科臨床心理学専攻博士前期課程1年
- ・齋藤 友花 :学習院大学大学院人文科学研究科臨床心理学専攻博士前期課程1年
- (2019年度)
- ・浅場 拓実 :学習院大学大学院人文科学研究科臨床心理学専攻博士前期課程2年
- ・宮澤 知謠 :学習院大学大学院人文科学研究科臨床心理学専攻博士前期課程2年
3. 活動報告 [活動年度:2019年度~2021年度]
2019年度:研究会2回を行い、さらに2回を予定している。学会参加2を行った。海外調査を予定している(2020年3月)。(詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2019年度版に掲載されています)
2020年度:研究会5回を行い、さらに3回を予定している。別にスモールカンファレンスを継続した。学会参加3(うち発表1、講演1)を行った。海外調査を予定していたが、コロナウイルス感染拡大のため中止した。(詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2020年度版に掲載されています)
2021年度:研究会9回を行い、また、週1回のミーティングを継続した。学会参加計4(発表3、うち発表1は予定(2022年3月))。海外にて調査研究を予定していたが、コロナウイルス感染拡大のため中止した。(詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2021年度版に掲載されています)
4. 今後の活動予定
人文科学研究所での、本プロジェクトは終了いたしました。ご協力くださった皆様にあつく御礼申し上げます。