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共同研究プロジェクト

佐藤 陽治 教授プロジェクト

「戦前期における中等学校スポーツの変容と戦時体制―学校報国団と国防競技―」

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1. 目的・内容・期待される効果など

 1931年の「満州事変」に始まる15年に及ぶ戦時体制下において、中等諸学校(中学校・高等女学校・実業学校)における校友会運動部はいかなる状況に置かれ、どのように部活動を展開したのか。校友会が、国策によって「学校報国団」へと改組され「国防競技部」が成立し、明治神宮国民体育大会の競技種目に加えられたことの意味は何だったのか。それらの国家による中等学校スポーツへの「統制」のあり様と、それのみならず「統制」に対し何らかの形で対抗する、学校と生徒側の「自主」の姿は存在しなかったのか、これらの解明は、戦時下という未曾有の危機に直面しながらも、中等学校のスポーツ活動がそれを乗りこえ、戦後さらなる発展を遂げていく重要な節目の時期の解明につながるものである。本研究の目的は、学校現場の基本資料としての『校友会雑誌』『報国団誌』を調査・収集・分析し、かつ運動部の全国的なデータ・ベース化を行い、校友会運動部の展開と変容の様相を実証的に明らかにすることである。

2. 研究スタッフ

【研究代表者】
・佐藤 陽治 :学習院大学文学部教授(教育学科)
【所員】
(2022年度)
・斎藤 利彦 :学習院大学文学部教授(教育学科)
(2023、24年度)
・須田 将司 :学習院大学文学部教授(教育学科)
【客員所員】
・森田 智幸 :山形大学准教授
・長沼  豊 :前・教育学科教授
・栗原  崚 :学習院大学文学部助教(教育学科)
(2023、24年度)
・斎藤 利彦 :学習院大学名誉教授

3. 活動報告 [活動年度:2022年度~2024年度]

2022年度:資料の調査・収集・分析と並行して、共同研究会と国内調査を行った(7~9月)。(詳細は『学習院大学人文科学研究所所報』2022年度版に掲載されています)

2023年度:前年度までの基礎作業をふまえ、特に1945年の資料群の検討を進めた。(詳細は『学習院大学人文科学研究所所報』2023年度版に掲載されています)

2024年度:3年間の研究活動を通して、日本近代の「体育」教育における、それまでの「体操科」から戦時下における「体錬科」への根本的な転換を明らかにした。(詳細は『学習院大学人文科学研究所所報』2024年度版に掲載されています)

4. 今後の活動予定

人文科学研究所での、本プロジェクトは終了いたしました。ご協力くださった皆様にあつく御礼申し上げます。

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