共同研究プロジェクト
佐々木 果 教授プロジェクト
「国際的なストーリーマンガ成立史の比較分析によるマンガのナラトロジーの基礎研究」
一覧へ戻る1. 目的・内容・期待される効果など
■研究の意義・目的……本研究は、マンガにおいてナラトロジー(物語論)がいかに可能であるかを検討する。本来言語の問題である物語論を、絵というイメージを用いたメディアであるマンガでどのように考えることができるのか。歴史的な研究を踏まえて問題を明らかにし、今後「マンガの意味論」を広く検討するための土台としたい。
■共同研究の必要性……19世紀から20世紀にかけてコマやフキダシなどを用いたストーリーマンガ(的なもの)がどのように流行したかを、国際的な見地から調査・研究する上では、1人で包括的な研究をするのは困難であるため、それぞれについて専門的な研究を進めている研究者が集まり、協働することで成果をあげていきたいと考えている。
■当年度に期待される成果……各国のストーリーマンガについて、何に注目するとグローバルな比較による歴史研究が可能になるかを検討し、今後のマンガ研究の基礎となる方法論を提案したい。
2. 研究スタッフ
- 【研究代表者】
- ・佐々木 果 :学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻教授
- 【所員】
- (2023、24年度)
- ・中条 省平 :学習院大学文学部フランス語圏文化学科教授
- (2025年度)
- ・桐山 大介 :学習院大学文学部英語英米文化学科准教授
- 【客員所員】
- ・夏目房之介 :元・学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻教授
- ・新美 琢真 :京都国際マンガミュージアム・学芸室員
- ・アイケ エクスナ :元・城西国際大学客員教授
- 【研究補助者】
- ・野田 謙介 :学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻博士後期課程3年
- ・鶴田 裕貴 :東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程3年
- (2025年度)
- ・楊 焮雅 :学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻博士後期課程3年
- ・松下 茉由 :学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻博士前期課程2年
- (2023、24年度)
- ・斉藤 宣彦 :学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻博士後期課程3年
- ・田原 康夫 :学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻博士後期課程3年
- ・陰山 涼 :東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程2年
3. 活動報告 [活動年度:2023年度~2025年度]
2023年度:数回のオンライン会議を通じ、研究の方針と分担を定めた。12月、シンポジウム「<漫画史再考>100年前のニューウェーブ――正チャンの冒険、ノンキナトウサン、親爺教育、そして震災」を開催し、学内外の広い年齢層からの参加があった。シンポジウムの模様は2024年1月からYouTube上で公開されている。(詳細は『学習院大学人文科学研究所所報』2023年度版に掲載されています)
2024年度:調査研究と並行して下記のイベントを開催・共催した。(1)夏目房之介特別講義≪対談編≫:第1回『フキダシ論 マンガの声と身体』(ゲスト:細馬宏通氏)(10月)/同:第2回『JUNE(ジュネ)の時代 BLの夜明け前』(ゲスト:佐川俊彦氏)(11月)。(2)国際シンポジウム「日本の大衆文化と西洋――漫画・アニメーション、ジェンダーをめぐって」(11月、フランス・コルマール市。学習院大学国際センターとの共催)。(詳細は『学習院大学人文科学研究所所報』2024年度版に掲載されています)
4. 今後の活動予定
次年度以降に掲載いたします。