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共同研究プロジェクト

伊藤 忠弘 教授プロジェクト

「自己志向性と他者志向性を並立させる動機づけ調整の促進効果」

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1. 目的・内容・期待される効果など

  本研究の対象は、目標に向けて努力する過程で何らかの困難に直面したとき、モティベーションを維持できるように自身をコントロールする「動機づけ調整」である。そのなかでも「価値づけ方略」とも称される、行動の意味や目標の価値についての問い直しに着目する。特に自己志向的価値(自分のため)と他者志向的価値(自分以外の誰かのため)という観点を用いて、達成行動(自分に意味のある高い目標への努力)と向社会的行動(他者の幸福を支える行動)の動機づけ調整を統合的に説明できる理論を構築する。動機づけ調整過程の理解は、社会的に望ましい行動の動機づけを支援する方策や自発的にそのような行動をとるよう働きかける手続きを開発する際に有効となるはずである。  達成行動の動機づけ研究は教育心理学や産業心理学の領域で、向社会的行動の動機づけ研究は社会心理学の領域で、主に研究されている。両行動に対する動機づけ調整を統合的に説明しようとする試みが本研究の特徴であるため、それぞれの領域の研究者が持つ理論的視点、最新研究の知識、研究分析手法について情報交換し議論することが必要となる。  当年度は達成場面と向社会的場面で日常的に採用される動機づけ調整方略を自由記述に基づき収集し、KJ法を用いて分類・整理した上で、行動の意味や目標の価値について自己志向性と他者志向性のいずれかを強調、もしくは両者を並立させる「価値づけ方略」の事例を確認する。さらにこの分類と記述を参考に動機づけ調整方略の採用傾向を測定する尺度を開発して、達成動機づけや向社会的行動と関連する特性変数との関連を明らかにする。

2. 研究スタッフ

【研究代表者】
・伊藤 忠弘 :学習院大学文学部教授(心理学科)
【所員】
・宮崎 弦太 :学習院大学文学部准教授(心理学科)
【客員所員】
・秋山 史子 :学習院大学文学部助教(心理学科)
・山本 佳祐 :京都文教大学総合社会学部特任講師
・山本 琢俟 :早稲田大学教育学部助教
【研究補助者】
・劉  文静 :学習院大学文学部心理学専攻博士後期課程3年

3. 活動報告 [活動年度:2023年度~2025年度]

次年度以降に掲載いたします。

4. 今後の活動予定

次年度以降に掲載いたします。

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