
♥ 森澤さんのある1日
- 8: 40
- 出社。1日のタスクの整頓、メールチェック、返信
- 9:30
- 打ち合わせに向けた資料の作成
- 11:00
- 社内チームで打ち合わせ
- 12:00
- 社内食堂でランチ
- 13:00
- 契約書の内容について弁護士と打ち合わせ
- 14:00
- お客様と打ち合わせ
- 16:00
- 交渉先との条件交渉
- 17:00
- 次回打ち合わせの資料を準備
- 19:00
- 退社

- memories ♪学生時代
- 4 年生の秋のリーグ最終戦(学生時代最後の公式戦)で、試合後に同期と撮った一枚。バスケを通じて「やり切る力」を培うことができました。
実社会に出たときに役立つ学びを得られたのはゼミでの貴重な収穫。
中小企業のM&Aに寄りそう
金融の仕事なら一つの業界にとどまらず、お客様を通して幅広い業界の成長に寄与していける──そんな思いから、就職活動では金融業界を志望しました。現在は「三井住友銀行」に出向し、M&Aアドバイザリー業務についています。
M&Aとは企業の合併・買収のことですが、一口にM&Aといってもさまざまなケースがあります。一般には大企業の合併を思い浮かべがちですが、私の部署では、後継者が見つからず、会社を売却したいと考えている中小企業のオーナーのお手伝いをするケースが多いです。
最初はお客様のニーズをもとに今後のスケジュールや方針を決めるところから始まります。その後、売却先の選定、契約書の準備や関連する交渉、契約を締結した後は株の受け渡しや株主名簿の名義書換までお手伝いします。最後までお客様に並走してサポートするので、一つの案件を終えるまで短くても半年、長ければ2年ほどかかる場合もあります。そのぶん無事に成約した時は達成感を感じます。お客様にとっては従業員の今後の雇用にも関わる一大事。信頼できる会社に無事に受け渡すことができ、お褒めの言葉をいただけた時は、頑張ってよかったと思える瞬間です。

ゼミで身につけた役に立つ学び
仕事柄、法学科で学んだことは直接業務の中で活かせています。株の受け渡しなどは会社法に基づいて行われますし、上場企業の案件に関わる時は、手続きについて金融商品取引法に則ったアドバイスをすることもあります。学生時代の座学では覚えるのに苦労しましたが、仕事で使うようになってようやく実感とともに理解できるようになりました。
そもそも私が法学科に進学したのは、卒業後、社会に出て活かせる学問を修めたいと思ったからです。経済や経営を学ぶ道も考えましたが、せっかくなら時間のある学生時代に、社会に出てからは学ぶ機会の少ない法律に取り組みたいと思いました。
3年生で租税法を専門とする長戸貴之教授のゼミに入ったのも、将来企業に勤めるならお金に関する法律を知っていた方がいいんじゃないか、という漠然とした思いがあったからです。実際にゼミでは法律だけにとどまらず、高名な経済学者であるミルトン・フリードマンの『資本主義と自由』など経済学の専門書を読む機会があったり、企業価値を高める財務活動である「コーポレートファイナンス」の基礎が学べたりと、実社会に出たときに役立つ学びを得られました。とくに後者は企業価値を測る上で欠かせない知識で、企業の売買に関わる現在の業務と直接つながっています。法律は社会の要だと思いますが、それだけで社会が動いているわけではないので、法律に関連する経済への理解を深められたことに感謝しています。

仕事にも活きる「やり切る力」
大学時代はバスケットボール部に所属し、勉強以外は部活に明け暮れる日々を送りました。週5日の練習は体力的にも精神的にもきついと感じることがありましたが、一つのことをやり切ったという自信はつきました。今、仕事の繁忙期でも辛いと感じることがないのは部活で培った「最後までやり切る力」のおかげだと思っています。
部活は他学部の学生との親交を深める場にもなりました。辛い練習をともにしたチームメイトは今も良き友として付き合いが続いています。他の部活の学生と声を交わす機会もあり、部活をきっかけに知り合った友人は多いです。
大学は自ら進んで人と交わらないと、なかなか交友関係が広がらない場。けれど学習院大学はすべての学部が1つのキャンパスに集まっているので、望めば広い人間関係を築ける大学です。学業でも部活でも、何かに打ち込み生涯の友を見つけられれば、何ものにも代え難い大学4年間にできるのではないかと思います。